猫のフィラリア症の特徴・主な症状・治療方法など

猫のフィラリア症は、蚊を媒介して心臓や肺の血管に寄生するフィラリア（犬糸状虫）によって引き起こされる病気です。フィラリア症は犬でよく見られる病気ですが、猫にも感染し、重篤な症状を引き起こすことがあります。猫の場合、少数のフィラリアであっても深刻な症状が現れるため、予防が重要です。

1. 感染経路：フィラリアに感染した蚊が猫を刺すことで、フィラリアの幼虫が体内に侵入します。

2. 発症の仕組み：体内で幼虫が成長し、主に肺や肺動脈に寄生します。成虫になると血管を塞ぎ、肺や心臓に負担をかけます。

3. 猫特有の症状：犬と異なり、フィラリアが少数でも強い炎症反応が引き起こされ、重篤な症状を伴うことが多いです。

猫のフィラリア症の症状は多岐にわたり、急性の症状から慢性の症状まであります。主な症状は以下の通りです。

• 呼吸器症状：咳、息切れ、呼吸困難などが見られます。特に、フィラリアが肺に寄生することで、肺の血管が塞がれ、呼吸が困難になることが多いです。

• 嘔吐：フィラリア症の猫では嘔吐が見られることがあり、食欲不振や体重減少を引き起こすこともあります。

• 元気消失：食欲不振や元気がなくなる場合があり、活動的な猫でも動きが鈍くなることがあります。

• 急性症状：まれに突然死するケースもあります。急性症状が出た場合、緊急治療が必要です。

獣医師が血液検査、レントゲン、超音波検査などで診断を行いますが、フィラリアの成虫が少数である場合、診断が難しいことがあります。

猫の場合、犬と異なり、フィラリア成虫を直接駆除する治療法がないため、症状を緩和する対症療法が行われます。呼吸器症状の緩和や、フィラリアの成虫が自然に死ぬのを待ちながら、猫の健康をサポートする治療が主です。

1. フィラリア予防薬の投与：フィラリア予防薬（スポットオンタイプやチュアブルタイプ）を月に1回、蚊が活動する時期に定期的に投与することが重要です。

2. 蚊の対策：蚊が侵入しないよう、家の窓や扉に網戸を設置したり、屋外への外出を控えるなどの対策をとることが推奨されます。

猫のフィラリア症は予防が非常に重要な病気です。発症すると治療が難しいため、定期的に予防薬を使用し、蚊の対策をしっかり行うことで、猫をフィラリア症から守ることができます。予防方法や投与量については、必ず獣医師に相談の上で行ってください。

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