犬がロキソニンを舐めたらどうなる？症状と対処法を徹底解説

ロキソニンは、私たち人間が使用する解熱鎮痛剤として広く知られています。しかし、この薬は犬にとって非常に危険であり、少量でも重大な健康被害を引き起こす可能性があります。この記事では、犬がロキソニンを舐めた場合の影響とその対処法について詳しく解説します。

ロキソニン（一般名：ロキソプロフェン）は、非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）の一種です。人間にとっては安全な薬ですが、犬には適しておらず、以下のような深刻な健康リスクを伴います。

1. 胃腸の障害

• ロキソニンは胃酸の分泌を増加させるため、胃粘膜を刺激し、胃炎や胃潰瘍を引き起こす可能性があります。これにより、嘔吐や血便が現れることがあります。

2. 腎臓へのダメージ

• ロキソニンは腎臓への血流を減少させるため、腎不全を引き起こす可能性があります。特に、脱水状態の犬ではリスクが高まります。

3. 肝臓への負担

• 肝機能に負担をかけることがあり、肝臓の異常を引き起こす場合があります。

4. 中毒症状

• 重篤な場合、けいれん、昏睡、さらには死に至ることもあります。

ロキソニンを舐めた量や犬の体重、健康状態によって症状の重さは異なりますが、以下のような症状が現れることがあります。

• 嘔吐（時に血が混じる）

• よだれが増える

• 食欲不振

• 落ち着きがなくなる

進行する症状

• 下痢（血便を伴う場合も）

• 腹痛（触ると痛がる）

• 元気がなくなる、ぐったりする

• 多飲多尿や尿の量が減少（腎機能の異常を示唆）

重篤な症状

• 黄疸（目や歯茎が黄色くなる）

• けいれん

• 呼吸困難

• 意識の低下や昏睡

犬がロキソニンを舐めたことが分かったら、すぐに獣医師に連絡してください。その際、以下の情報を伝えると迅速な対応が可能です。

• 舐めた薬の種類（商品名、成分など）

• 摂取した可能性のある量

• 摂取してからの経過時間

• 犬の体重、年齢、健康状態

ロキソニンのような胃に強い刺激を与える薬は、吐かせることで逆に食道や口腔を傷つける可能性があります。獣医師の指示がない限り、無理に吐かせないようにしてください。

薬が胃や腸で吸収されるのを早める可能性があるため、獣医師の指示があるまで水や食べ物を与えないでください。

獣医師に診てもらう際は、ロキソニンのパッケージや説明書を持参しましょう。成分や含有量を確認するために役立ちます。

獣医師の診察では、以下のような処置が行われる場合があります。

• 催吐処置: 摂取から時間が経っていない場合は、吐かせる処置が行われることがあります。

• 活性炭の投与: 薬の吸収を遅らせるために、活性炭を投与することがあります。

• 点滴治療: 腎臓や肝臓への負担を軽減し、体内から毒素を排出するために点滴を行います。

• 胃腸薬の投与: 胃潰瘍や胃炎を防ぐために、胃を保護する薬が処方されることがあります。

• 血液検査や尿検査: 腎臓や肝臓の機能をチェックし、全身の状態を把握します。

ロキソニンを含む薬は、犬が届かない高い場所や、密閉されたキャビネットに保管しましょう。

薬を飲む際、犬が近くにいると落とした薬に興味を示すことがあります。服用中は犬を別の部屋に移動させるなど、安全対策を講じましょう。

家族や同居者にも、犬にとってロキソニンが危険であることを共有し、薬の管理を徹底してもらうよう伝えましょう。

犬が痛みや炎症を抱えている場合、適切な治療を行うためには獣医師に相談してください。獣医師が処方する安全な動物用のNSAIDs（例: カルプロフェン、メロキシカム）を使用することが推奨されます。人間用の薬を自己判断で与えるのは絶対に避けてください。

ロキソニンは犬にとって非常に危険な薬であり、少量でも深刻な症状を引き起こす可能性があります。もし愛犬がロキソニンを舐めてしまった場合は、すぐに獣医師に連絡し、指示を仰ぎましょう。また、日頃から薬の保管方法に注意し、誤飲や誤食を防ぐ工夫をすることが大切です。

愛犬の健康と安全を守るために、常に注意深く行動し、万が一の事態に備えておきましょう。

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