犬に寄生するノミ・ダニとは?違いと予防・対策方法

ノミとダニはどちらも犬に寄生する害虫ですが、異なる種類の寄生虫であり、特徴や生態、犬への影響も異なります。以下に、ノミとダニの主な違いについてまとめました。

1. ノミについて

• 形状と大きさ:ノミは小さな茶色の昆虫で、成虫は約1~3mmほどの大きさです。体は平たく、ジャンプ力が非常に高く、犬の被毛の間を飛び回って移動します。

• 生態:ノミは血を吸うことで成長し、繁殖します。成虫のノミは犬に寄生している間に血を吸い、皮膚の上で繁殖しますが、卵は犬の被毛からこぼれ落ち、環境中(床やカーペットなど)で孵化します。

• 犬への影響:ノミの噛みによって、かゆみやアレルギー性皮膚炎を引き起こすことがあります。また、犬がノミを摂取すると、条虫(サナダムシ)などの寄生虫に感染することがあります。

• 主な寄生場所:ノミは主に犬の皮膚や被毛の中に潜み、血を吸うことで犬の体に影響を及ぼします。

2. ダニについて

• 形状と大きさ:ダニはノミよりもやや大きく、成虫で約2~3mmほどのサイズです。犬に寄生する種類のダニには、マダニやツメダニ、ミミヒゼンダニなどがいます。体は丸みを帯びていて、犬に寄生すると皮膚にしっかりと食いついて血を吸います。

• 生態:ダニは野外の草むらや茂みなどで待ち構えており、犬が近くを通ると体に付着して血を吸います。マダニの場合、犬にしっかりと食いついて数日間吸血し、吸血後は体が膨らんで見えやすくなります。

• 犬への影響:ダニが寄生することで、痒みや皮膚の炎症を引き起こすほか、貧血やダニ媒介の病気(バベシア症、ライム病など)に感染するリスクがあります。また、ミミヒゼンダニは耳に寄生し、耳の痒みや炎症を引き起こします。

• 主な寄生場所:マダニは犬の耳や顔、首回りに付着することが多く、犬の皮膚にしっかり食いつきます。ヒゼンダニは皮膚の内部に潜り込み、寄生します。

3. ノミとダニの違いのまとめ

• 大きさ:ノミは約1~3mmで平たい形状、ダニは2~3mmで丸みを帯びた形状をしています。

• 動き:ノミは跳躍力があり、飛び跳ねて移動しますが、ダニは犬に付着してからは皮膚にしっかりと食いつきます。

• 寄生の仕方:ノミは犬に寄生しながら移動し、卵は犬の体から環境中に落ちます。ダニは犬の皮膚に食いつき、数日間吸血するタイプが多いです。

• 感染リスク:ノミはアレルギー性皮膚炎や条虫の感染リスクを高めます。ダニはマダニ媒介の病気(バベシア症、ライム病など)を犬に移す可能性があり、健康リスクが高くなる場合があります。

4. 予防方法と対策

• ノミ・ダニ駆除薬:ネクスガードスペクトラ、フロントラインプラス、アドバンテージプラスなどのノミ・ダニ駆除薬は、両方の寄生虫に対して効果があります。月に1回の投与でノミ・ダニの予防と駆除が可能です。

• 環境の掃除と管理:犬の寝床や居場所を定期的に掃除し、ダニやノミの卵が孵化しないように清潔に保つことが大切です。また、犬が草むらや野外で遊んだ後は、体にダニが付着していないか確認しましょう。

ノミとダニは異なる寄生虫ですが、どちらも犬にとって健康リスクをもたらすため、早めの予防と適切な対策が重要です。定期的に駆除薬を使用し、犬の健康を守りましょう。

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