猫のフィラリア症はどうやってわかる？症状や診断方法を解説

フィラリア症は、犬だけでなく猫にも感染する可能性がある危険な病気です。蚊を媒介して感染し、心臓や肺に深刻な影響を及ぼします。しかし、猫のフィラリア症は犬と異なり、症状が特異的でないため、気づきにくいことが特徴です。この記事では、猫のフィラリア症を見つけるための症状や診断方法について解説します。

猫がフィラリア症に感染した場合、以下のような症状が現れることがあります：

• 咳、喘鳴（ぜんめい）

• 呼吸が速くなる（呼吸困難）

• 突然の咳き込み

• 嘔吐（特に原因不明の頻繁な嘔吐）

• 食欲不振

• 活動量が減り、寝ている時間が増える。

• 急に元気がなくなる。

• ふらつきやけいれん

• 麻痺や失神

• フィラリアの死骸が血管を詰まらせることで急死する場合があります。

症状が出ないこともあるため、健康診断や予防が非常に重要です。

フィラリア症の診断には、獣医師による専門的な検査が必要です。以下は主な診断方法です：

フィラリアの抗原や抗体を検出するための検査です。

• 抗原検査：成虫が存在しているかを確認。

• 抗体検査：感染歴があるかを確認（幼虫感染時にも陽性になることがあります）。

• レントゲン検査：肺や心臓の異常を確認。

• 超音波検査（エコー）：心臓や肺動脈内のフィラリア成虫を直接確認。

猫の状態や既往歴、生活環境（室内飼いか外飼いかなど）も診断の手がかりとなります。

猫のフィラリア症には犬と異なり、特効薬がありません。そのため、感染が確認された場合は、症状を緩和する治療が中心となります：

• 呼吸困難がある場合：酸素吸入や気管支拡張薬を使用。

• 炎症を抑えるためのステロイド剤の投与。

猫は犬よりもフィラリアの成虫に対して耐性があるとされ、成虫が自然に死滅するのを待つ場合があります。

他の病気や感染症を防ぐため、適切な環境で生活させます。

フィラリア症は、予防薬を定期的に投与することで確実に防ぐことができます。予防が最大の対策です。

• 月1回のスポットオンタイプ（例：レボリューションプラス、ブロードライン）

• 毎月の予防で、感染する前にフィラリア幼虫を駆除。

• 室内飼いでも、窓やドアから蚊が侵入することがあるため、網戸や蚊取り対策を徹底しましょう。

フィラリアの感染初期は無症状であることが多いため、定期的な血液検査や健康チェックを行うことが重要です。

猫のフィラリア症は、症状が分かりにくく突然悪化することがあるため、予防が非常に重要です。蚊が媒介する病気であるため、完全室内飼いの猫にもリスクがあることを理解し、月1回の予防薬で確実に対策を行いましょう。

愛猫の健康を守るために、普段から症状を注意深く観察し、少しでも異変を感じたら早めに獣医師に相談してください。

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